タイムマシンの作り方

1988年にカリフォルニア工科大学のキップ・ソーンらがワームホールを使ったタイムマシンを考案した。その方法を簡単に紹介する。

ワームホールとは
ワームホールという言葉は、アメリカの物理学者ジョン・ホイーラーが考案した言葉である。ブラックホールという言葉も彼が考案した。ワームホールとは、時空の異なった2点間を結ぶ抜け道である。理論上では、時空の異なった場所にできたブラックホールをつなげて、ワームホールを作ることができる。しかし、それぞれの入り口は、ブラックホールなので、再び外に出ることはできず、ワームホールを通り抜けることはできない。そこで考えられたのが、負のエネルギーを持った物質でワームホールを作ることである。負のエネルギーの物質ではブラックホールにならず、ワームホールを通り抜けることができる。

タイムトラベルの方法
図のように、まず、ワームホールを生成する。この時点を0時とすると、A地点とB地点は、同時刻で、どちらも0時である。次に、B地点のワームホールを光速に近い速度でC地点へ移動する。光速に近い速度で移動すると時間が遅れるため、たとえば、A地点が3時だったとすると、C地点のワームホールは2時になる。次に、C地点のワームホールを光速に近い速度でB地点へ戻す。B地点のワームホールの時刻はさらに遅れ、A地点が6時だったとすると、B地点のワームホールは4時になる。
タイムマシンで、A地点から出発し、B地点でワームホールに入り、A地点へ戻ってくると、B地点のワームホールは、2時間前のA地点とつながっているので、2時間前のA地点へタイムトラベルすることができる。

wormholl

2003年にプリンストン大学のリチャード・ゴッドが「宇宙ひも」を使ったタイムマシンを考案した。その方法を簡単に紹介する。

宇宙ひも
宇宙ひもは、まだ存在は確認されていないが、宇宙の初期に「真空の相転移」という現象の過程で作られ、現在も存在すると予測されているひも状のエネルギーのかたまりである。
真空の相転移とは、最低のエネルギー状態が温度の変化のため最低ではなくなり、よりエネルギーの低いエネルギー状態に移行することをいう。たとえば、水が0度以下になると氷に変化するようなものである。真空の場合は、温度が高いときは何もない状態が最もエネルギーが低かったが、ある温度以下に下がると「ヒッグス粒子」という粒子が空間にびっしり詰まった状態のほうがエネルギーが低くなる。宇宙初期のある時点で、宇宙膨張による温度低下により、ヒッグス粒子の凝縮が起きたと考えられている。このとき、凝縮が不完全な領域が存在すると、その領域は周りよりも高いエネルギーをもつ。その領域の形は、点状またはひも状または壁状になる。ひも状になったものを宇宙ひもという。
宇宙ひもは、周りよりもエネルギーが高いので質量を持ち、その質量は1センチ当たり1億トンの1億倍という莫大なものである。その巨大な質量により周りの空間は曲げられ、360度以下で宇宙ひもの周りを一周することができる。つまり、宇宙ひもの周りの空間の一部をくさび形に切り取り、つなぎ合わせたような状態になる。また、宇宙ひもは、質量に相当する巨大な張力を持ち、その張力により光速に近い速度で激しく振動している。

uhimo

光速に近い速度で移動する宇宙ひもの右と左は同時刻ではない
宇宙ひもが光速に近い速度で左側に移動していたとする。宇宙ひもの右側と左側にミラーがあり、観測者がそのミラーを通して宇宙ひもを見ていたとする。宇宙ひもから発せられた光は、光の進行方向と同じ方向に光速に近い速度で移動する左側のミラーに到達するのに時間がかかり、右側のミラーから観測者に届く時刻よりも遅れて到達する。したがって、観測者からみると、宇宙ひもの右側より左側のほうが時刻が遅れている。

uhjikoku

宇宙ひもを使ったタイムマシン
光速に近い速度で右方向と左方向に移動する2本の宇宙ひもを使ってタイムマシンを実現できる。A地点を3時に出発しB地点に4時に到着したとする。B地点とC地点は空間的にくっついているので、すぐにC地点から出てくる。しかし、静止している観測者から見ると、左側に移動している宇宙ひもの右側の時刻は進んでいるので、B地点に到着するより先にC地点から出てきたように見える。左側より右側のほうが3時間進んでいるとすると,1時にC地点から出てきたように見える。1時にC地点を出て、2時にD地点へ到着する。同様にして、D地点、E地点、F地点を経由してA地点へ1時に到着する。このようにして、A地点を3時に出発して、1時のA地点へ戻ることができる。

uhtime

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適当をテーマとしたブログですよ!

1件のフィードバック »

  1. perako より:

    はじめまして、勉強になります。質問させてください。
    宇宙ひもを使ったタイムマシンで、「静止している観測者から見ると左側に移動している宇宙ひもの右側の時刻は進んでいる」とありますが、これは「宇宙ひもの進行方向とは逆側の時刻は進んでいる」と同じでしょうか?

    観測者がCが右側に見える位置にいるとすると、下の宇宙ひもは右側に移動しているように見えるわけで、EよりもFの時刻が進んで見えるならばそういうことなのかな、と思い質問させて頂きました。
    宜しくお願い致します。

  2. 小林樹 より:

    むずかしいですめねー

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