北吉 与兵衛

発明の名称
回転増速装置

発行国
日本国特許庁(JP)

公報種別
公開特許公報(A)

公開番号
特開2001-238429(P2001-238429A)

公開日
平成13年8月31日(2001.8.31)

出願番号
特願2000-42985(P2000-42985)

出願日
平成12年2月21日(2000.2.21)

代理人
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【テーマコード(参考)】

5H607

【Fターム(参考)】

5H607 AA00 BB08 BB13 CC03 CC05 DD18 EE02 EE24 EE28 FF36 

発明者
北吉 与兵衛

要約
目的
構成

特許請求の範囲
【請求項1】 回転軸に一体に回転するよう固定した回転板と、固定部分に固定した固定板を対向させ、この回転板と固定板の対向面のそれぞれに、一定間隔で放射状の配置となる複数の縦磁石と、この縦磁石の先端部で一面側に該縦磁石の先端部から突出するよう固定された消磁用磁石と、隣接する縦磁石間に配置した板磁石とを設け、上記回転板と固定板を両者の消磁用磁石の先端面間に回転隙間を形成した対向間隔に配置し、かつ、回転板と固定板に設けた縦磁石の対向する先端部の磁極を同極とすると共に、回転板と固定板に設けた縦磁石の数を異数としたことを特徴とする回転増速装置。
【請求項2】 上記回転軸を垂直状態で上下に位置調整が可能となるよう吊り下げに配置し、この回転軸に固定した回転板の下方位置に固定板を配置し、上記回転軸に駆動用モータと補助用モータ及び発電機をそれぞれ回転伝達手段を介して連動し、回転軸と駆動用モータの間にクラッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の回転増速装置。

発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、同極が対向する磁石の磁力を反発力に利用して回転速度をアップさせることができるようにした回転増速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転の駆動源として用いられているモータやエンジンは、運転条件に応じて所定の回転数を発生するように設計されているが、最大出力時の回転数が決まっているので、各種機器の駆動に大きい回転数が必要となる場合、モータやエンジンは大型で高出力のものを採用しなければならない。
【0003】そこで、駆動源により回転が与えられる回転経路の途中に回転数をアップさせるための装置を組み込み、必要とする回転数に対して駆動源の小型化を図ることが考えら、例えば、磁気の反発力を利用して回転数をアップさせようとする装置もその一つである。
【0004】磁気の反発力を利用して回転数をアップさせようとする従来の装置として、回転軸に固定した回転板と非回転となる固定板のそれぞれに複数の磁石を、帯磁させた端面が対向するよう内外に環状の配置で固定し、前記回転板に固定した磁石と固定板に固定した磁石の磁極を、互いに対向する端部の磁極が同極となるよう設定し、回転板の磁石が回転することにより、回転板と固定板の磁石間に反発力を生じさせ、この反発力を回転力に付加することで回転数をアップさせる構造になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁石を使用した上記のような装置は、回転板に固定した磁石が固定板の磁石に接近動するときに両磁石の反発力がブレーキとして働き、これが駆動源に対する負荷となるため、実際に回転数をアップさせることができないものである。
【0006】そこで、この発明の課題は、回転板に固定した磁石が固定板の磁石に接近動するときのブレーキ力となる両磁石の反発力の発生を抑制し、両磁石の反発力が回転方向にのみ有効に作用するようにして、磁石による回転数のアップを実現できる回転増速装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、回転軸に一体に回転するよう固定した回転板と、固定部分に固定した固定板を対向させ、この回転板と固定板の対向面のそれぞれに、一定間隔で放射状の配置となる複数の縦磁石と、この縦磁石の先端部で一面側に該縦磁石の先端部から突出するよう固定された消磁用磁石と、隣接する縦磁石間に配置した板磁石とを設け、上記回転板と固定板を消磁用磁石の先端面間に回転隙間を形成した対向間隔に配置し、かつ、回転板と固定板に設けた縦磁石の対向する先端部の磁極を同極とすると共に、回転板と固定板に設けた縦磁石の数を異数とした構成を採用したものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記回転軸を垂直状態で上下に位置調整が可能となるよう吊り下げに配置し、この回転軸に固定した回転板の下方位置に固定板を配置し、上記回転軸に駆動用モータと補助用モータ及び発電機をそれぞれ回転伝達手段を介して連動し、回転軸と駆動用モータの間にクラッチを設けた構成を採用したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0010】図示のように、回転増速装置は、起立するフレーム1に上下二枚の支持板2、3を対向状に配置し、両支持板2、3間に配置した垂直の回転軸4を軸受5、6を介して上下に位置調整が可能となるよう、上部支持板2の軸受5で吊り下げ状に支持し、上記フレーム1に上部支持板2の四隅を上下に貫通するねじ軸7を設け、このねじ軸7に螺合したナット8を回動することにより、上部支持板2の上下位置を調整することにより、回転軸4の上下の位置調整が可能になっている。
【0011】上記回転軸4に、駆動用モータ9と補助用モータ10及び発電機11をそれぞれ回転伝達手段12、13a、13bを介して連動し、この回転軸4には、この回転軸4と一体に回転する円板状の回転板14が固定され、該回転板14の下方位置に回転軸4と同軸心状となり、フレーム1に固定した固定板15が回転板14と対向するよう配置されている。
【0012】上記回転板14と固定板15の対向面には、それぞれに、一定間隔で放射状の配置となる複数の縦磁石16と、この縦磁石16の先端部で一面側に該縦磁石16の先端部から突出するよう固定された消磁用磁石17と、隣接する縦磁石16間に配置した板磁石18とが設けられ、上記回転板14と固定板15を消磁用磁石18の先端面間に回転隙間を形成した対向間隔に配置し、かつ、回転板14と固定板15に設けた縦磁石16の対向する先端部の磁極を同極とすると共に、回転板14と固定板15に設けた縦磁石16の数が異数となっている。
【0013】図3は、回転板14と固定板15の対向面に設ける永久磁石群の構造を示し、ちなみに、回転板14は直径480mmに形成し、縦磁石16は厚み20mm、長さ150mm、高さ60mmの直方体磁石に形成され、その長さ方向が回転板14の半径方向に沿い、かつ、一方の端部が回転板14の外周に近接するよう、複数が放射状の配置で回転板14に固定され、この縦磁石16及び固定板15に設けた縦磁石16の互いに対向する先端部の磁極はS極となるように設定されている。
【0014】また、消磁用磁石17は、20mm角の棒状磁石を用い、長さ190mmの棒状磁石17aの異極となる両端を45°にカットし、長さ40mmの棒状磁石17bの45°にカットした端部を上記棒状磁石17aの端部に異極同士を突き合わせて固定することにより、該消磁用磁石17をコ字状に形成し、この消磁用磁石17を縦磁石16に対し、回転板14の回転方向の前方となる一面側に、棒状磁石17aの端部S極が回転板14の外周に位置し、かつ、縦磁石16の先端と両端から消磁用磁石17が10mm突出するように重ねて固定されている。固定板15における消磁用磁石17は、縦磁石16に対し、回転板14の回転方向の後方となる他面側に取り付けられている。
【0015】上記縦磁石16の周囲には、S極とN極の間で磁力線aが発生するが、その一面側に消磁用磁石17を固定することで、この消磁用磁石17側の磁力線aは消磁用磁石17によって遮断され、上記磁力線aは消磁用磁石17の無い半分側でのみ発生することになる。
【0016】上記板磁石18は、10mm厚の板状のフェライト磁石18aと、このフェライト磁石18aの下面に重ねた鉄板18bとからなり、放射状に配置された縦磁石16の隣接する対向面間に丁度納まる扇形に形成され、隣接する縦磁石16の略中間の位置にS極が上に向く配置で固定されている。この板磁石18はその上面が縦磁石16の先端と同じ磁極のS極になり、鉄板18bが下面に重なっているので、板磁石18のN極の磁力線を鉄板18bを吸収し、縦磁石16のS極の磁力線を強めることにより、縦磁石16相互の反発力を高めることになる。
【0017】前記固定板15に設けた縦磁石16と消磁用磁石17及び板磁石18は、上記回転板14と同様の寸法と構造及び配置条件となっているが、上記回転板14の縦磁石16は例えば12個を等間隔の配置で固定するのに対し、固定板15には13個の縦磁石16を等間隔の配置で固定している。従って、固定板15に用いる板磁石18は、回転板14のものより少し角度が狭くなっている。
【0018】なお、図2では、回転板14と固定板15の対向面側において、消磁用磁石17の先端面に重なるアルミ製の円板19をそれぞれ配置し、回転板14と円板19及び固定板15と円板19をボルト20で締結することにより、永久磁石群の安定性を図るようにし、両円板19の対向面間に回転隙間を形成した例を示したが、この両円板は省略してもよい。
【0019】また、図1では、回転軸4に一組の回転板14と固定板15を配置したが、二組以上の回転板14と固定板15を配置するようにしてもよい。
【0020】この発明の回転増速装置は、上記のような構成であり、回転軸4を駆動用モータ9の起動によって回転させると、この回転軸4に固定した回転板14の永久磁石群が高速で回転し、固定板15の各縦磁石16に対して回転板14の各縦磁石16は接近と離反動を繰り返すことになる。
【0021】ちなみに、駆動用モータ9は、一分間に1440回転し、プーリとベルトを用いた回転伝達手段12は三倍の速度で回転軸4に回転を伝達し、回転軸4は一分間に4320回転することになる。また、発電機11は発電のために一分間に3000~8000回転が必要になる。
【0022】上記回転板14と固定板15の縦磁石16には、回転板14においては回転板14の回転方向の前方位置に、また、固定板15においては回転板14の回転方向の後方位置にそれぞれ消磁用磁石17を固定してあるので、回転板14においては縦磁石16のS極とN極の間での磁力線aは、回転方向の前方位置の部分が消磁用磁石17によって消磁され、固定板15においては縦磁石16のS極とN極の間での磁力線aは回転板14の回転方向の後方位置の部分が消磁用磁石17によって消磁され、従って、固定板15の縦磁石16に回転板14の縦磁石16が接近するとき、両縦磁石16は反発力を生じることがない。
【0023】図2のように、両縦磁石16の先端面が対面する時点までは反発力の発生はないが、固定板15の縦磁石16に対して回転板14の縦磁石16が回転方向の後方位置に移動すると、両縦磁石16は磁力線aによって互いに反発することになり、この反発力により回転板14に回転方向への回転力が付加され、回転板14は回転力が付加されることで回転軸4の回転が増速されることになる。
【0024】回転軸4が増速され、駆動用モータ9より高速になることでクラッチ21が切れ、駆動用モータ9による回転軸4の駆動はなくなり、この時点で駆動用モータ9への通電を切るようにする。
【0025】上記固定板15の縦磁石16と回転板14の縦磁石16はその数が異なるため、両縦磁石16の位相は回転方向に不均一の配置となり、回転板14の回転により常にどこかの位置において両縦磁石16の反発が発生し、回転軸4の回転を増速させることになる。
【0026】上記のように、回転軸4の回転で回転伝達手段13a、13bを介して発電機11と補助モータ10が駆動され、発電機11はその回転により発電することになり、この発生した電力は昇圧手段を介して補助モータ10の駆動用電源として用い、補助モータ10により回転軸4を駆動する。
【0027】発電機11で発生した電力の一部は上記のように補助モータ10の駆動用電源として使用するが、余剰の電力は商用電源に販売したり家庭や工場、商店の電源として使用すればよく、自家発電装置として経済的に有効である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、回転軸に一体に回転するよう固定した回転板と、固定配置した固定板のそれぞれに、一定間隔で放射状の配置となる複数の縦磁石と、この縦磁石の先端部で一面側に該縦磁石の先端部から突出するよう固定された消磁用磁石と、隣接する縦磁石間に配置した板磁石とを設け、上記回転板と固定板を両者の消磁用磁石の先端面間に回転隙間を形成した対向間隔に配置し、かつ、回転板と固定板に設けた縦磁石の対向する先端部の磁極を同極とすると共に、回転板と固定板に設けた縦磁石の数を異数としたので、回転板の回転による両縦磁石の接近時に生じる磁力線による反発力を、両縦磁石の側面側に配置した消磁用磁石により打ち消し、回転板の回転に対してブレーキの作用をなくし、離反動の磁力線による反発力のみを回転板の回転に対して付加することで、回転軸の回転数を増速させることができ、これにより、各種回転機器に対して、駆動源の入力よりも大きな回転による駆動が可能になり、必要とする回転数を確保する場合に、駆動源の小型化が可能になる。
【0029】また、モータによる回転軸の回転を増速させることができるので、回転軸の回転で発電機を駆動すれば、モータの消費電力以上の電力を発電することができ、余剰電力の有効利用が図れ、経済的に有効な自家発電装置となる。image

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